正常な血糖値 空腹時血糖値110mg/dl以下 1時間後血糖値180mg/dl以下 2時間後血糖値120mg/dl以下 |
糖尿病
赤のところが糖尿病です。
空腹時血糖(mg/dl)
ブドウ糖負荷試験2時間値
糖尿病の診断(日本糖尿病学会による) 1 空腹時血糖値200mg/dl以上 2 早朝空腹時血糖値が126mg/dl以上 3 75g糖負荷試験で2時間値200mg/dl以上 |
ここでは、生活習慣病との関連で、2型糖尿病(成人発症型)についてお話します。
日本人の糖尿病で一番よくみられる原因は、両親が糖尿病であるときに、過食や運動不足その他の原因が加わったときといわれています。
すい臓からはインスリンが作られます。このインスリンは、食事により摂取された糖質を細胞の中に取り込む働きをしています。
食事をとると、体の中で糖分はブドウ糖と果糖に分解されて、全身の細胞に運ばれます。そしてエネルギーとなります。このときに、高血糖をおこさないように即座にインスリンが分泌され、適正な血糖値を保とうとするのですが、それらの機構がうまくいかないと高血糖がおこります。
血液中の血糖値が高いままであれば、血管や神経がやられてしまい、全身的な病気がでてきます。血液は全身をかけめぐっているからです。
糖尿病により発症する合併症はほんとうにいろいろです。体中の各臓器や皮膚、目、骨などもやられてしまいます。
2型糖尿病の多くは、インスリン注射を必要としない、インスリンに依存しないタイプのものが多いため、食事と運動療法でかなり血糖値が改善されます。これらで効果が少ないひとたちに薬物療法が適応となります。
食後の血糖値の上昇 ↓ インスリンが分泌される ↓ 肝臓からの糖の放出が低下、肝臓への糖の取り込みが増加 ↓ 肝臓を通り抜けたブドウ糖が血液中に放出され血糖値が上昇 ↓ 筋肉や脂肪などの組織が糖を取り込む ↓ 血糖値がもとにもどる |
糖尿病の診断基準です。
また、多飲、多尿、口渇、体重減少などの症状や、HbA1c 6.5%以上、過去の糖尿病の検査データや糖尿病による網膜症などがあれば糖尿病と診断されます。
一般的に、糖尿病は女性よりも男性に多いといわれていますがこれはやはりひとつは、女性ホルモン・エストロゲンが糖尿病の発症を防ぐ効果があるといわれています。
そのため、閉経後はやはり、女性の糖尿病の率も上昇するといわれています。
糖尿病もまた、初期には自覚症状がありません。
急激なやせ、や、口渇、頻尿、全身倦怠感、食欲亢進、などの症状がみられたら一度は糖尿病のチェックをお勧めします。